小学生の凧揚げ大会の思い出|寒いから反対していたのに手作り凧で優勝した話
小学生の頃、生徒会で
「凧揚げ大会をやろう」という話し合いがありました。
でも私は、ただ一人反対していました。
「寒いから嫌だなあ。
やりたい人だけでやればいいんじゃない?」
そんなことを言っていたのです。
するとみんなが言いました。
「みんなでやらなきゃ意味がないよ」
結局、多数決で
全校凧揚げ大会の開催が決まりました。
しかも凧は
冬休みに各自で手作りすること。
冬休みに作った「ひみつのアッコちゃん」の凧
私は竹籤と和紙を使って
凧を作りました。
形は、よくある普通の四角い凧。
でも和紙に
ひみつのアッコちゃんの絵を描きました。

絵を描いたら
不思議と愛着がわいてきます。
「よし、これで飛ばそう」
寒風の中で始まった凧揚げ大会
大会当日。
工事のため整備された
広い空き地で凧揚げをすることになりました。
電線もなく
凧揚げには最高の場所です。
冷たい風が吹く
冬の晴れた朝でした。
先生の笛が鳴ります。
「さあ、はじめ!」

みんな一斉に
凧を空へ上げました。
空高く舞い上がるあっこちゃん
風に乗って
私の凧も舞い上がりました。
どんどん
どんどん
高く上がっていきます。
「あっこちゃん、行け〜!」
思わず叫びました。
そして小さな声で
「テクマクマヤコン」
そんな呪文まで
つぶやいていました。
見えなくなるほど高く上がった凧
凧はどんどん高く上がり
ついには見えなくなりました。
空には
赤い小さな点だけ。
あっこちゃんの服の色です。
ルールは
最後まで高く上がっていた凧が勝ち。
そして
ぴーーーー!
笛が鳴って終了。
反対していたのに優勝
結果は
私の凧が一番高く、
一番長く空に上がっていました。
優勝です。
でも私は
なんだかバツが悪くてたまりません。
だって
凧揚げ大会に反対していたのは
私だったから。
仲間の優しさ
生徒会の仲間たちは
「すごいな!」
「やるじゃん!」
「凧揚げ上手いな!」
と笑顔で言ってくれました。
反対していたのに
そんなことは誰も責めません。
なんていい仲間なんだろう。
私は
鼻水を垂らしながら
涙をこらえて笑っていました。
冬の風が吹くと思い出すこと
もうすぐ春ですが
まだ寒い風が吹く日があります。
そんな日になると
ふと思い出します。
あの
あっこちゃんの凧揚げ大会。
あの時の仲間の優しさは
今でも心に残っています。
人生はいろいろあるけれど
気持ちだけは
空に上がる凧のように
上を向いていこう。
そんなふうに思うのです。
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